「最近気づいたんですけど、男って100%マザコンなんですよー!」
ガールズバーで働く、友人の女子学生(21歳)がそう言っていました。

最初は私、「えーそんなわけないだろー!」と思ったのですが、というのも、世間一般のマザコンのイメージってそんないいものではないですよね?
要は「何をするにもお母さん頼み」、「迷ったらお母さんに決めてもらう」、「お母さんがいないと生きていけない」というような、いつまでたっても母離れができず、自立していけない男の象徴=マザコンというのが、世間一般のイメージだと思うのです。

そんな男が周りにいるかと聞かれたら、たまに女友達の話(=彼氏の愚痴)に出てくるだけで、実際に周りに存在するということがなかったので、この、男=100%マザコン説は否定せざるを得なかったのですが、よくよく話を聞いてみると、どうやらそんな表面上の話ではないことがわかったのです。

その女子学生の友人の彼氏談によると、普段はオラオラ系で、マザコンのマの字も出てこないようなしっかりしたリーダー気質の彼氏が、料理を作ってあげるたび、「おれんちはこうだった」とか、「おれの母ちゃんはこれを入れてた」と言うらしい。
表面上では全くマザコン的性質は感じられない人が、付き合ってみると女の人の評価基準=自分のお母さんにあることがわかったというのだ!

「お父さんみたいな人と結婚したい」という女子が実際にどれぐらいいるのかは分からないですが、それが今「お母さんみたいな人と結婚したい」という男子が増えているということでしょう。
もちろん、そのように公言する男子はほとんどいないはずですが、潜在的な部分ではみんなそう思っているというのが、この男=100%マザコン説の意見だと思うのです。

これは何も料理など家事における話だけではなくて、女性はこうあるべきだ、という価値観に対しても言えることだと彼女は続けます。
その子は彼氏に、「お前みたいな子は家族に自信を持って紹介できるわー」と言われるそうです。

この話に関しては、私もものすごく共感しました。
というのも、私自身母親に、「将来こんな子を連れてきてくれたらうれしいねー」とか、「あんたはこういう女の子と付き合ったらいいと思うよー」とか、TVに写る芸能人を指してはそうやって言われてきたのです。
中学、高校ぐらいから言われてきたのですが、そんな私は、やはり自分の女性のタイプが自分の母親目線からの理想のタイプとなんとなく一致しています。(笑)
自分はマザコンではないと思っていたのですが、理想の女性像という価値観が母親によって大きく形成されてしまっていることに気づいたのです。

母親の影響を大きく受け、それが男子の女性観を形成してしまう。
ライトマザコンとでも言うんでしょうか?
調べてみると、論調は大きくことなりますが、以下の記事がありました。
ソフトマザコン男子の特徴 「毎日電話」「下の名前で呼ぶ」他

こんなライトマザコンだか、ソフトマザコンだか知りませんが、そういった男子が増えている背景にある気がするのが、要は今20歳前後の男女の親っていうのは、いわゆるバブル世代です。
バブル世代は男性に従い、男性を立てるといった、いわゆる「男尊女卑」という概念をもった最後の世代(らしい)です。
参考記事:バブル世代は男尊女卑

男性(=父親)を立てるという考えの母親の背中を見て育った現代男子が、男女対等教育を受けてきたしたたかな現代女子と付き合い、そこにギャップを感じ、そうした無意識の言動を生み出す。
それが、このようにマザコン男子が増えているんだと言われる所以なのではないでしょうか?